またあるときは登山ガイド、森林セラピスト。信州を中心に森と山をご案内♪

■ 山のよもやまばなし − 「神社の森」

冬。忙しい時期が過ぎて一息つくと、なぜか神社めぐりをしたくなります(笑)。境内に流れる軽く爽やかな空気(風?)や鎮守の森が好きなんです。
いくつかめぐっているうちに気づきました。神社は里にある「山」なのだ、と。結局自分は山を下りてもまた山を訪ねているのだ〜と(笑)。実際、山が神社のご神体だったりしますしね。

さて、神社はたいてい木々に囲まれており、大きくて立派な木があります。それらの大木は時にはご神木と崇められていたりもします。私の神社を訪ねる目的のひとつには、その森を見る(感じる)ということがあります。

伊勢神宮の内宮を訪れた時、その神域の木々の大木ぶり、立派で幸せそうな様子に思わず涙が出ました。 山でもたくさんの大木に会いますが、何かが違う。山の木々が纏う雰囲気はもっと素直な感じ、神宮の木々にはそれとは違った何と言うか重々しさがある(ああ〜うまく言葉で表現できないぃ〜苦笑)。

いろいろと考えた結果、その違いは「人の想い」にあるのではないかと思い至りました。 神社は昔から人の傍にありました。神社の森や木々に、人の想い(それらを大切に想う気持ち)が加わると、あの生き生きとした美しい、一方で荘厳で神々しい森が創り出されるのではないかと。

人と自然の関わりといえば、自然破壊などネガティブな面が取り上げられがちですが、私達人が純粋に何かを大切に想う想いは実は素晴らしいものを創り出せるのだということを伊勢神宮の森の木々が語ってくれているような気がします。

私は神宮のように瑞々しく生き生きと幸せそうな森をもっとたくさん見たい。あふれるほどの美しい緑と共にある人の暮らしが見たい。
自然を守り育む方法のひとつは、きっと私達ひとりひとりの想い。自然を愛で慈しみ感謝する気持ち。そう意識して、想いを発していきたいと思います。
ずっとずっと自然とともにあった日本人のひとりとして。

大好きな神社・・・
  • 瀧原宮(たきはらのみや)−三重県
    遥宮(とおのみや)と呼ばれる伊勢神宮の別宮です。探している時に目に入った山の美しさに「絶対あの山の麓にあるはず!!」と思ったのがドンピシャ当たったお宮(場所は倭姫が選定したとされており「倭姫、趣味合うかも〜」とまじで思いました笑)。ひときわ背の高い素晴らしい森に囲まれています。参道の雰囲気や森から流れてくる清涼な空気は、別宮ピカいちです。どこか内宮に似ている。

  • 大麻比古神社(おおあさひこじんじゃ)−徳島県
    旅の移動中、まさに「呼ばれる」と言った感じで立ち寄った阿波国一の宮。境内の石段を上がったところで樹齢千年超のご神木の楠が迎えてくれます。枝を伸び伸びと大きく広げたその姿はほんとうに素晴らしく、嬉しくて思わず駆け寄ってしまいました。その前に立てば自ずと自分と向かい合う感じになり、この木そのものが神社である感じがしました。境内には他にもたくさんの楠の大木がいきいきと生い茂り、背後の山々と相俟ってそれは素敵な空間を形成していました。自然と一体。人が自然と語る場。私が思う「神社はこうあってほしい」を実際の形として見せてもらった気がします。

  • 伊勢神宮(いせじんぐう)−三重県
    神域を吹き渡る風の中に神を見る気がします。その清涼さ、森の素晴らしさ、この宮がどれだけ多くの人(だけではない気がするが)に大切に想われ守られてきたかがよくわかります。宮を取り囲む山並みの美しさ、玉砂利を踏みしめる音のどこか清浄な心地よさ。ふるさとに帰ってきたかのように嬉しさがこみあげてくるお宮です。

  • 真奈井神社(まないじんじゃ)−京都府
    籠神社の奥宮。もうここは辺り一帯の空気が一段と清涼で、土地の力を感じました。奥の方の磐座(いわくら)へ行くと、手がビリビリします。

  • 籠神社(このじんじゃ)−京都府
    元伊勢(伊勢の神宮の前衛)と呼ばれるお宮。神門をくぐった瞬間に空気が変わったのには驚きました。美しい玉楠が清々しい境内を守っていました。

  • 出雲大社(いずもたいしゃ)−島根県
    明るく大らかな気に満ちているのを感じました。社殿背後の山々の雰囲気が素晴らしかったです、松枯れが目立ち、ちと悲しかったですが。

  • 多度大社(たどたいしゃ)−三重県
    土地の力そのものを祀ったという感じがすごくします。境内に小さなお社が点在するのですが、ひとつひとつの場所選定の心遣いが素晴らしい。丁寧に場所を決めてお祀りしてあります。

  • 椿大神社(つばきおおかみやしろ)−三重県
    境内全体に行き渡る、明るくのびのびとした空気が好きです。社殿が大らかなのも好き。隣接する椿岸神社(妻神が祀られている)の洗練された雰囲気といいコンビです。

  • 丹生川上神社(中社)(にゅうかわかみじんじゃ)−奈良県
    神社前の高見川から心地よい風が流れてきます。神社境内の背後の山やご神木からもとても気持ちのよい気を感じます。

  • 若狭姫神社(わかさひめじんじゃ)−福井県
    しっとりと落ち着いたお社に並んで、立派な杉のご神木。どこか屋久島を思わせる、雨の日、苔むしたお社、そして杉の巨木。境内にはやわらかいエネルギーが満ちていました。

  • 貴船神社(きぶねじんじゃ)−京都府
    美しい・・・が印象でした。本宮・結社・奥宮いずれも立派な桂がご神木と知って訪ねてみたのですが、お社、境内、参道、そして楓が瑞々しく美しい。訪れたのは6月でしたが、これは秋はさぞやきれいだろうと思われました。辺り一体に漂う気の清涼感は一体どこからくるものか。貴船は川床が有名で確かに清涼感がありますが、それだけではない、土地の清涼感を強く感じました。


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